ジャケデザインとMY SONG 〜 #03 バンプオブチキン
2021.08.6

今回のジャケ紹介は、BUMP OF CHICKEN。

おそらく知らない人はいないであろう、超人気バンドだ。

ライブチケットは、ほとんどが即完売。当選確率はすこぶる低く、なかなか当たらない。

僕がバンプを知ったのは、2004年だった。

忘れもしない、夜遅くに仕事から帰ってきて夜中にテレビをつけてボーッと音楽番組を見ていると、

金髪のボーカルを筆頭に、どこかの駐車場?で撮影した4ピースバンドの音楽PVが流れていた。

その歌がなんともロックな感じでとてもかっこよく、一発で好きになってしまった。

その曲名はのちに「sailing day」という曲で漫画ワンピースの映画版のテーマ曲だったことがわかった。

そして翌日、仕事帰りにレコード店に行き、その歌が収録されたアルバムを買いに行った。

それが、これ「ユグドラシル」というアルバムだ。

これは、ボーカルの藤原基央さん(通称:藤くん)が直接自分で描いた鉛筆画だそうだ。

ユグドラシルの意味は、北欧神話に登場する「9つの世界を内包する世界樹」らしい。

そこに一隻の方舟が遠くからやってくる、というシチュエーションだが、

藤くんのコメント曰く、アルバムのタイトルは最初から、「木」をモチーフにしようと決めていたらしい。

僕なりに勝手にこのデザインの意味を解釈すると、収録された音楽の世界観を鑑み、

「人は皆、希望、決断、挫折、など色んな枝分かれした道に迷いながらも1つの未来という目的地に向かって旅をしている」

といったところか。

このアルバムの曲構成としては、オープニングはインストルメンツから入りインストルメンツで終わる。

そして、1曲目、アカペラと共に軽快なテンポの元気の良い曲で始まる。

個人的にこのアルバムの収録曲はバンプのアルバムの中でも最高中の最高の1枚だと思っている。

 

ちなみに、最初のデビューアルバムのジャケットがこれ。

まだ、予算があまりかけられていない感じ(笑)

最初に大ヒットしたのは、ドラマの主題歌にもなった「天体観測」。

収録アルバムは「JUPITER」。

その後は、予算もついたのか、アルバムジャケットもどんどんお洒落になっていく。

いま一番新しいアルバム「aurora arc」は、わざわざこのオーロラを海外まで撮影しに行ってきたそうだ。

シンプルだが、フォントの使い方も背景と合っていて美しい。

そんな感じで、バンプのジャケットは収録曲に由来しているテーマが多い気がする。

 

そういう意味でも、藤くんの手描きによるユグドラシルの意味深なこのアルバムジャケットは、

本人の曲に込めた思いや、手書ならではの肌感も伝わってきてとても印象に残っている。

(収録曲が全て最高だからなのかもしれないが・・)

 

そして、もう1つ!デザインで語りたいのが、バンプのシンボルマークだ。

これがなんともお洒落ですばらしい!

これもまた、藤くんによるデザイン案だそうだ。

原案がこれ。

デビューアルバムの歌詞カードも本人の手書きによるもので、

この一番上にマークの原案となるものが描かれている。

 

マークデザインの意味は、バンド名に由来する。

「バンプオブチキン」は直訳すると(弱者の反撃)という意味らしい。

1.メンバーを表す4人(星4つ)

2.チキンだけに「飛べない、にわとり(飛べないけど羽を持つ)」

3.弱者を守る「盾」で周りを囲い、エンブレム化している。

その原案をもとに、「タイクーングラフィックス」という有名なデザインオフィスのデザイナーさんが清書したものだそうだ。僕はこのマークがとても気にっている。本人たちのライブでもたびたびステージに掲げられていてとても大事にしているそうだ。

ストーンズの有名な「ベロマーク」 や、矢沢永ちゃんのあの「Z」ロゴと匹敵するくらいかっこいい。

配色も絶妙だと思う。

 

と、解説はこのぐらいにして、バンプの素晴らしさは本当に一言では語りきれないので、機会があればまた紹介したいと思います。

今回もバンプのすばらしい名曲揃いの中から1曲を!

どの曲もよすぎて1つだけって選べないけれど、

やっぱり好きなアルバム「ユグドラシル」の中から、「ギルド」という曲を紹介します。

とにかく、藤くんの書く歌詞とメロディは僕の心にグサグサと突き刺さる。とにかく、本当にすごい!

心が疲れて、前を向いていきたいときには、バンプを聴く。

是非ご視聴ください。。