今回紹介するジャケットデザインは、ザ・クロマニヨンズ です。
古くは、「ザ・ブルーハーツ」のヒロトとマーシーのバンドと言えばわかりやすいでしょうか。
その2人が組んだ、3つ目のバンド名です。
このアルバムのジャケットをデザインしているのは、「菅谷晋一」さんというフリーランスのデザイナーで、クロマニヨンズの全てのアルバムのジャケをデザインしている。
他にも、OKAMOTO’Sや、THE YELLOW MONKEYといった、数々の有名アーティストのジャケットデザインも手掛けていて、
その一風変わったジャケットデザインがとても印象的だ。
このデジタル時代に、創作方法はご自分のアトリエでアナログで手作りし、最終仕上げで、デジタルで加工するといった感じ。
絵も自分で描くし、工作もする。
少し前に、菅谷さんのドキュメンタリー映画が公開されいていて僕も見に行ったのだが、とても興味深く、面白かった。
彼は、アーティスト側から新アルバムのジャケットデザインを依頼された時、当然のごとく、最初にそのアルバムの曲全てを通しで試聴するわけだが、菅谷さんは、そのアルバムをたった1度しか聴かないようにしていると言う。
そのたった1回の試聴の中で、印象に残った曲をベースにインスピレーションを感じ取り、それを具現化していくという作業だった。
菅谷さんにご興味ある方は、下記のリンクよりご覧ください。
https://rooftop.cc/news/2020/11/12120030.phpその映画の中でも印象的だったのは、この「パンチ」というアルバムだ。
ボルトのモチーフがデザインになっているのだが、巨大な50センチほどのボルトナットを2本、発砲スチロールでわざわざ作り、それを、いったん撮影してからデジタルで加工してイラストっぽく仕上げている。
それなら最初からデジタル、もしくは本物のボルトを買ってきて撮影すればいいじゃん?
とかつい思ってしまいがちたが、そこがいわゆる非凡な部分なのだろう。
個人的な意見だが、僕もデザイナーの端くれとして思うのは、
デジタルで作ったものよりも、やはりアナログで丹念に制作した作品の方が圧倒的にパワーがあると感じる。アニメなどもCGで作られたものより全て手描きで作られた作品の方がパワーを感じる(もちろんそれが全てではないが)
そして、このジャケットの「帯」もまた、いい味を出している。
(昭和を感じるからだろうか・・・)
最終着地点はアナログだろうが、デジタルであろうが見た目の出来栄えは変わらないかもしれない。
ただ、アナログ作品から伝わってくる熱量は、なんとなく肌で感じるものだと僕は思う。
今のデジタル時代、このアナログという創作方法でアルバムジャケットを手掛けている菅谷さんがとても羨ましいし、菅谷さんが携わっているほとんどのアーティストさんは仕上がったジャケットデザインを見て「イメージ通り、文句なしで一発OK!」と言わせる菅谷晋一さんは、やはり素晴らしいデザイナーさんだ。
そんなクロマニヨンズのナンバーから、この疲弊した毎日の中で
気持ちが上がるこの1曲をご紹介!
かっこいい〜〜!!
エルビス(仮)!!