長渕とボク #03〜 一歩前のこの道を
2020.11.24

ただなんとなく、絵の勉強がしたいという理由だけで、

右も左もわからぬまま、東京行きを決めてしまったぼくは、誰も知り合いのいない街で1人で生活するのがとても不安だったので、まず知り合いを作らなければいけない!と思い、東京でのスタートは寮生活を選んだ。

その寮は、2人で1部屋での組み合わせになっていて各部屋のペアリングは、同じく入寮した者の中でわりと出身地が近いもの同士で相部屋にされていた。

ぼくの相棒も同じ県の出身のやつだったので、親近感も沸いたし、会うなりとても礼儀正しく挨拶してくれた。「お〜、けっこういいやつじゃないか、これなら一緒になんとかやっていけそうだ」

だが、挨拶もそこそこに次の瞬間!!

なんと彼は机にしゅっと座り、自主的にイラストをせっせと描き始めたのだ!

会って初日だというのに!

「なんという勉強熱心なやつだ!東京にはこんな強者がたくさんいるのか!

ぼくは本当にこんな強者たちと一緒にやっていけるのか、、」とても不安に思った。

そして、彼が描いていたその絵は、、、

「うる星やつら」のラムちゃん、だっちゃ・・。

そこで、ぼくはすかさず、ヘッドホンを取り出し彼の迷惑にならないように持ってきたラジカセでそっとこの曲を聴いた。

だってぼくはぼく〜を失うために、生きてきたんじゃない〜♪

 

そして、いま、その寮の隣の部屋だった広島出身のやつとは親友だ。。