逃亡記04ー相州・真鶴
2021.08.25

晩夏の漁村。無人の魚市場で出っ放しの水を浴びる木樽たち。無風の船着き場で釣り糸を垂れるアロハ姿の閑人ふたり。ここは死んだように静かだ。まるで何処かで僕をじっと見ている、誰かの視線を感じるほどに。曇天の水平線に初島がぼうっと霞んで見えた。

2021/08/24 神奈川県 真鶴町 真鶴漁港