長渕とボク #11〜 ボクだけの風景
2020.12.7

東京生活で初めての冬を迎えた12月、

東京に雪が降った。

そこで初めて、東京にも雪が降ることを知った。

とにかく東京の冬はボクには寒く、

当時流行っていた肩パッド入りの

フェルト生地の黒いハーフコートを買った。

(↓こんなやつ)

中のシャツは、これまた流行ったペイズリーだ。

 

そしてそれを着て新宿の高層ビルの展望台に登っては

故郷を思いつつ、東京の夜景を

ぼんやり眺めるのが本当に好きだった。

その時、展望台のショップの壁一面には

なんともキラキラとリアルに夜景の光が点滅する

風景画がたくさん売っていた。

「ファイバーオプティクス」と呼ばれるパネルで、

今ではすっかり見かけなくなったが、

昭和の名品だったと思う。

(今も売っているのかな・・)

夜景の光がたくさんのファイバースコープで

流れるように動くので、それはまるで

本物の風景のように美しかった。

とても欲しかったが、1点、数万円もしたのでとても手が出ず、

その絵見たさに、学校帰りによく高層ビルに登っていた。

(↓こんなやつ)

そして、

ビルを降りて寮に帰る頃、

新宿の街はすっかりクリスマスの装飾で

この風景画と同じくキラキラ輝いていた。

この歌を聞くと、あの夜景を思いだす。