長渕とボク #01〜時代は僕に長渕を降らしてくれた
2020.11.18

僕が長渕と出会ったのは、(正確に言えば随分前から「順子」は知っていた)

昭和59年の夏だった。友達の家に遊びに行った時、ふと目に入った1枚のアルバム。

それが長渕剛だった。

アルバムタイトルは「時代は僕らに雨を降らしてる」なんとも長いタイトルだな、

と当時思った記憶がある。それまでの僕はといえば、いわゆるアイドル全盛期だったのもあり、

プロの作曲家と作詞家が書いたアイドルの曲を当たり前のように聞いていたし、

(今聴くとそれはそれですごい曲たくさんありますね)、

12才上の親戚の兄ちゃんと同居していたので、その兄ちゃんが持っていたレコード、

ガロやチューリップ、沢田研二、布施明、かまやつひろし、吉田拓郎なども、ちょっと大人になった気分でよく聞いていた(ガロは好きだったなぁ)。

自分で歌詞を書き、曲も書いて歌っているいわゆるシンガーソングライターの人たちの曲も少しかじっていたこともあり、自然と長渕に興味が沸いたのもあるが、一番印象的だったのは、もう1枚、付録でついていた透明なブルーのソノシートレコードで「長渕流フォーク入門講座」というタイトルのおまけレコードだった。

 

それを聞かせてもらうと、長渕が実際にギターの弾き方をレクチャーしてくれる内容だったのだが、当時、ギターを弾けるようになりたいと思っていた僕には、それがなんともわかりやすく、ちょっとうまく聞こえるコツ(ハンマリングやプリングオフなど)みたいなものまで丁寧に教えてくれていた。それで、早速その友達にギターとそのおまけレコードを借りてきて、家に帰って猿のようにギターを練習した記憶がある。そうやって必然的に長渕が好きになっていったのである。

あれが、僕と長渕の人生の出会いだった。

古いピアノに耳を傾ける〜♪

昔の英雄たちの声が聞こえる〜♪