長渕とボク #33〜  裸足のまんまで
2021.02.25

こうしてまた一人で仕事をすることになってしまい、さあどうしようかと思っていた時だった。

また、後輩から電話があった。

彼もまた、前の同僚で歳も近かったしよく飲みに行ったり遊んだりしていたやつだったが、夢を追いかけて会社を辞め、バイトをしながらその夢に向かって頑張っていた。

そいつが、ボクのところでしばらく使って欲しいと言ってきた。ボクにとっては渡に船だった。仲も良かったが、たまにケンカもしたりとある意味、深い付き合いだったのですぐに来て欲しいとお願いし、そこから約2年にわたり一生懸命頑張ってくれた。さらにはお金がない、と言って毎日自作の弁当を作ってきて事務所で食べていだので、どうせなら、500円払うからボクの分も作って欲しいと頼んだら快く引き受けてくれ、それからというものほぼ毎日ボクの分まで弁当を作っできてくれた。彼の作る弁当がこれまた美味しくて美味しくて、次の日の弁当が楽しみで仕方なかった。

でも、ボク自身も独立してまだ年月もあさかったので、彼にも満足に給料を支払ってあげられなくて、申し訳ない気持ちだった。

でも彼は夢を食べて生きていられて楽しそうだったし、ボクもその夢が叶うことをねがっていた。

だが、、約2年後のある日、やはり夢だけでは食べていけない、就職すると言ってボクの会社を辞めていった。それから約15〜6年が経ち、いまでは彼も会社の役員だ。

人生いろいろありますね。。